相続って誰にでもいつかは来るよね
相続が発生したら期間内に手続きが必要なんですが、ばたばたするので事前に知っておいたほうがいいです。
相続とは
「相続」とは、ある人が亡くなった時にその人の財産(遺産)を特定の人が引き継ぐことをいいます。
財産は以下の物があります。
お金や不動産はイメージあるけど権利もなんだね
相続の方法
相続する方法は以下の3つがあります。
遺言による相続:亡くなった人が遺言書により相続の内容を決める相続
分割協議による相続:相続人全員で協議して遺産の分割方法を決める相続
相続人が未成年の場合「特別代理人」の選任を家庭裁判所に申し立てる必要があります。
そして代理人は未成年者に代わり、遺産分割協議や手続書類の記入・捺印等を行うことになります。
相続の割合
相続するときに相続する人の順番があります。
第2順位:両親等の直系尊属(曾祖父母など)
第3順位:兄弟姉妹および代襲相続人(おいやめいなど)
※配偶者は必ず相続人になります。
優先順位1位の相続をする場合配偶者が1/2、子どもが1/2を人数で分けるようになります。
優先順位2位の相続をする場合配偶者が2/3、親が1/3を人数で分けるようになります。
優先順位3位の相続をする場合配偶者が3/4、兄弟が1/4を人数で分けるようになります。
配偶者がいなければそれぞれ人数で分けるようになります。
配偶者 | 子ども(第1順位) | 親(第2順位) | 兄弟(第3順位) | |
第1順位 | 1/2 | 1/2 | - | - |
第2順位 | 2/3 | - | 1/3 | - |
第3順位 | 3/4 | - | - | 1/4 |
表にまとめるとこんな感じです。
子どもが亡くなっている場合、孫に相続させることになります。これを代襲相続といいます。
※兄弟が亡くなっている場合のおいやめいは代襲相続できません。
課税遺産総額算出
相続税がかかるのは基礎控除額を超える場合です。
基礎控除額は『3000万円+600万円×相続人数』です。
奥さんと子どもが2人の場合は3000万円+600万円×3人=4800万円となります。
この場合相続財産が4800万円以下であれば相続税はかかりませんが、超える場合は金額により税金がかかります。
相続税の税率は以下の通り
法定相続分に応ずる取得金額 | 税率 | 控除額 |
1,000万円以下 | 10% | - |
3,000万円以下 | 15% | 50万円 |
5,000万円以下 | 20% | 200万円 |
1億円以下 | 30% | 700万円 |
2億円以下 | 40% | 1,700万円 |
3億円以下 | 45% | 2,700万円 |
6億円以下 | 50% | 4,200万円 |
6億円超 | 55% | 7,200万円 |
億以上は庶民にはあまり関係ないかな
相続税の算出は以下の順番になります。
②マイナスの財産を取りまとめる
③プラスとマイナスの財産を差し引きする(正味相続財産)
④正味相続財産+3年以内の贈与を計算する(課税遺産総額)
⑤課税遺産総額-基礎控除
その他控除があります。
配偶者の税額軽減 | 配偶者は、1億6000万円または配偶者の法定相続分のどちらか多い金額までの取得財産について相続税が免除されます。 |
贈与税額控除 | 「相続開始前3年以内に贈与された財産」に対する支払い済みの贈与税は相続税から控除されます。 |
未成年者控除 | 相続人が未成年者のとき、その相続人が満20歳になるまでの年数1年につき10万円が控除されます。 |
障害者控除 | 相続人が85歳未満の障害者のとき、その相続人が満85歳になるまでの年数1年につき10万円(特別障害者の場合は20万円)が控除されます。 |
配偶者は控除額がたくさんあります。
相続の判断
マイナスが大きい場合はどうするといいのかな
相続するときは全部相続するか、全部放棄するかになります。
資産だけ引き継いで、負債は引き継がないというのはできません。
相続放棄は3ヶ月以内、相続税の申告は10ヶ月以内に申請しなければなりません。
期間過ぎると放棄したくても放棄できなくなります。
3ヶ月なんてあっという間だよね
資産を調べるにも時間がかかります。
調べなくてもいいように普段から資産をまとめてわかるようにしておきましょう。
まとめ
相続する順位に応じて相続分が決められています。(遺言は別途考慮)
プラスの遺産もマイナスの遺産も合算して基礎控除額を差し引いて課税される
課税相続総額によって税率が変わる
プラスだけ相続し、マイナスは放棄はできない。
相続放棄は3ヶ月以内、相続税の申請は10ヶ月以内
すぐに発生するわけではないけど、ほとんどの方が必ず発生する相続。
細かい計算は専門家に任せるにしても最低限の知識があると理解しやすいです。
さらに、相続対策を取ったほうがいいのか、取らなくても大丈夫なのかを調べておけば対策が打てます。
相続対策は長い年月をかけてする必要があるので、事前の計画が重要になります。
知識をつけて税金が取られ放題にならないようにしましょう。