配当控除と外国税額控除

税金・年金
みすさん
みすさん

米国株の2重課税は取り戻せるといってたけどどうやるの?

長谷川
長谷川

正確には2重課税分が控除されるんだけどやり方を説明します

外国株の2重課税

米国株式の場合、米国で課税(約10%)され、さらに日本でも課税(約20%)されます。

これが外国株を買う時の2重課税の問題です。

この2重課税を調整するために、外国で課された税額を日本の所得税や住民税から控除する。これが「外国税額控除」です。

税金の還付(返金)ではなく所得税、住民税の控除というのがポイントです。

住宅ローン控除などでそもそも所得税が0になっていた場合は、控除する税金が0なので受けられません。

特別な還付もなく一般的な所得がある場合は利用できるので、ちょっとでも税金を控除してもらいましょう。

SBI証券で外国税額控除を受ける方法

SBI証券の場合自分で集計する必要があります。

SBI証券画面抜粋

①上部にある『口座管理』をクリック
②電子交付書面をクリック
③電子交付になっていたら閲覧をクリック
④受信年月を2020年1月~2020年12月にします
⑤『株式等利益剰余金配当金』と入力し絞り込むをクリック
⑥画面のような件名の物が出てくるので一枚ずつ表示をクリックしていきます

SBI証券より

①配当金金額(ドル)
②外国源泉徴収税額(ドル)
③配当金金額(円)
④外国源泉徴収税額(円)

ここを読み取りエクセルで集計していきます。

NISA内の配当は除外する
NISA内にある株式・ETFは国内・外国税も存在しませんので除外してください

まとめたものを確定申告で所定の部分に書き込みます。

確定申告書の整理番号㊲が『外国税額控除』になりますので、記載してください。

2020年の価格は約2000円ほどでした。

おぐさん
おぐさん

2000円ぽっちしかないんだね

ちりも積もればということなので、返ってくるものはもらったほうがいいです。

また、まだ資産額が少ないので2000円くらいですが資産額が大きくなればなるほど大きな金額になります。

無駄な税金は払わないようにしましょう。

配当控除

配当控除とは年収によって配当金にかかる税金を控除してくれる制度です。

対象は国内株式の配当金にかかるものになります。

配当控除の利用ができないもの
・債権
・外国株式

早見表で見るとわかりやすいので次の表を確認してください。

まずは所得税です。

課税所得額 税率 配当控除 実質 源泉徴収
195万円以下 5% 10% 0% 15.315%
195万円超~330万円以下 10% 10%

0%

15.315%
330万円超~695万円以下 20% 10%

10%

15.315%
695万円超~900万円以下 23% 10% 13% 15.315%
900万円超~1000万円以下 33% 10% 23% 15.315%
1000万円超~1800万円以下 33% 5% 28% 15.315%
1800万円超~4000万円以下 40% 5% 35% 15.315%
4000万円超~ 45% 5% 40% 15.315%

源泉徴収は通常20.315%になっています。表の源泉徴収は住民税の5%を差し引いてます。

源泉徴収の内訳
所得税:15%
復興所得税:0.315%
住民税:5%

こちらは総合課税なので、収入を合算します。給料や副業など総収入でいくらになるのかで確認してください。

税率-配当控除=実質になっています。

たけさん
たけさん

330万円以下なら0になるんだね

900万円を超える人は源泉徴収のほうが安いので配当控除申請してはいけません。

続いて住民税の場合

課税所得額 税率 配当控除 実質 源泉徴収
1000万円以下 10% 2.8% 7.2% 5%
1000万円超 10% 1.4% 8.6% 5%

こちらは配当控除使わずに源泉徴収のほうが安いので控除は使わないようにしたほうがいいです。

みすさん
みすさん

都合のいいように申告できるの?

できます。ですから所得税は総合課税で、住民税は源泉徴収でというようにすればOKです。

配当控除で計算するときは復興税を足さないといけません。

所得税率×0.21%になります。

330万円以下なら0×0.21%=0になります。年収500万円の人だと10%×0.21%=2.1%になります。

所得税10%+復興税2.1%+住民税5%=17.1%になります。

年収に合わせて申告するのか、源泉で申告不要で行くのかを変えましょう。

まとめ

外国税額控除は確定申告することにより2重課税の一部が控除として節税になります
金額は小さいですが、ちりも積もれば山となるので、しっかり節税しましょう
配当金控除は年収によって税率が変わり、900万円以下の人であれば利用したほうがいいです
所得税は確定申告で、住民税は源泉徴収でというように申告してください
課税所得が330万円以下なら20.315%⇒5%(住民税)に税金を減らせます

脱税はしてはいけませんが、節税は積極的にするべきです。

それが資産形成の近道になるので、額面が小さいからではなく1円でも余分な税金は払わないというのが鉄則です。

上手に節税してFIREをめざしましょう。

タイトルとURLをコピーしました